JTC企業に入社したいんだけど…。
どんな感じなの?
詳しく教えてほしいです!
こんにちは、ブロガーのジャックです。
今回はJTC企業(伝統的な日本の大企業)の特徴について、詳しくお伝えしていこうと思います。
私は新卒でJTC企業に入社しました。
世間一般で言われている通り、古臭い文化が根強く残っていましたね(笑)
この記事ではそんなJTC企業の特徴はもちろん、実際に働いてみて良かった点・悪かった点をお伝えしていこうと思っています。
まず、記事の結論からお伝えすると、
<JTC企業の特徴>
- 年功序列
- トップダウンの意思決定
- 常に根回しや配慮が求められる
- 紙文化が根強く残っている
- 新しいことにチャレンジしない
<実際に働いて感じたメリット>
- 仕事が出来なくても給料は増えていく。
- 福利厚生が充実しており、年収以上に裕福な生活ができる。
- 休みが取りやすく、スケジュールの調整がしやすい。
<実際に働いて感じたデメリット>
- 常に配属ガチャ・上司ガチャの恐怖が付きまとう
- 人間関係がめんどくさい。変な奴は必ずいる
- どこかしらで不正行為やハラスメントが行われている
それではゆるく解説していきますね!
はじめに|JTC企業の特徴について
年功序列
JTC企業は年功序列なので、年齢に応じて役職や給料が上がります。
世間では、「年功序列を無くして実力主義に変えました!」とか言われていますが、ほとんどの企業はそんなの出来ていません。
発表しているだけで、実態は全然変わっていないのがほとんどです。
これまでずっと年功序列でいた企業が、いきなり実力主義に出来るわけがありません。そもそも、何を持って実力を評価するのかが曖昧ですし、そんな状態で実力主義なんて従業員からしたら寝言は寝てから言えって感じです。
中にはコンサルに依頼して実力主義にしようとする企業もありますが、結果的に訳の分からない評価基準を導入して終わりというのがほとんどです。カタチだけの評価シートを従業員に書かせて、上司が自分基準で昇給昇格を判断しているのが実態です。
このように、実力主義を謳おうがコンサルを入れようが、最終的には直属の上司の判断で昇進や昇給が決まるのがほとんどです。
では、すべての上司が実力をキチンと評価できるのか。答えはNO。
ほとんどの上司は人を適切に評価するなんて出来ませんし、最終的には「何年働いているか?」という部分に重きを置いて昇給・昇格させるかを決めています。
上司の人もいらん仕事を増やしたくないので、波風立たないように無難に年長者優先で昇給・昇格させています。
まあ、我慢して長年働けば、役職者になって年収1,000万を超えることもあります。役職者でなくとも1,000万近く貰えるので、その点はとても魅力的ではありますが…
「これだけ頑張っているのに評価してもらえない…」とモチベが下がることはよくあることなので、本当に実力で勝負したければ外資に行った方がいいとおもいます。
勤務年数が上がれば上がるほど、年収が大きく増えていきます!
逆にいえば、若いころはどんなに頑張っても年収が大きく増えることがありません。それで転職していく人も非常に多いです。
トップダウンの意思決定
JTCに限らず、日本の会社のほとんどがトップダウンの意思決定です。
今は下の人間も意見の言いやすい雰囲気を作ったり、中途を雇って新しい風を吹かせようと頑張っているところもありますが、実際のところは昔となんら変わっていません。
意見なんて言っても聞くだけで変えようともせず、意見を聞いているフリをするだけ。
結果、上からの指示に対して文句を言わず「イエス!」と言える人間だけが会社に残り、トップダウンの意思決定は変わらずに継続されるのです。
まあ、言われたことだけをやっていればいいので、責任を持たなくても良いという部分においてはラクかもしれませんが…
自分の意思でアクションを起こし、効率よく成果をだそうとする方にとってはかなり窮屈に感じるので、その点は理解しておいてください。
理不尽で意味不明の指示であっても、上からの命令は絶対です。
それがJTC企業であり、今後数十年は決して変わることはありません。
常に根回しや配慮が求められる
JTCは常に根回しや周りへの配慮が求められます。
理由としては、JTC企業は社内政治や合意形成が何よりも重視されているから。
これは一重に、責任回避をするためにおこなわれています。
1人(1部門)に責任を負わせないために、複雑な手続きや意味のない会議がたくさん行われて、責任を分散させているのです。
なので、自己中な人間は間違いなく干されます。出世コースからは外れて、周りからは煙たがられて、窓際部門に追いやられるでしょう。
逆に、周りの事を考えられて配慮のできる人は高評価を得られます。もちろん上司からのウケも良くなり、早く昇給昇格することができます。
皆さんに覚えておいてほしいのは、JTCで求められている人材は「半沢直樹」のような人間ではありません。
安芸高田市の元市長のように根回しを一切せず「出たとこ勝負だ!」みたいな人はすぐに嫌われるので気をつけましょう。
紙文化が根強く残っている
最近はペーパーレスにするためのシステムを導入する企業が増えてきています(まあ、そのせいで上シスや経理が大変な思いをしていますが…)
実際にシステムを導入したことによって、今まで紙で申請しないといけなかったものが、ワークフロー申請になって紙を使わなくてもよくなったのです。
なので、昔よりも紙の量が減ったのは間違いありません。
デジタルになろうともチェックの為に紙を出力することなんてしょっちゅうありますし、電子承認を得るための根回しで紙の資料を使うことだって普通にあります。
何よりも、JTC企業はハンコへの信頼感がハンパではありません。
ハンコが付いていない書類は基本的にアウト。デジタル資料なんてもってのほか。
そんな文化を何十年と続けていて、ここ数年で「はい切り替えました!」みたいにあっさりと物事が進むはずがありません。
「紙だとラクだったのに、デジタルになった事で一手間増えるから、これは紙のままにする」なんていうことだらけです。
JTCに就職する場合は、そういった部分もあるということを理解しておきましょう。
大きな会社だからといって、全てが便利だということではありません。
逆に大きい会社だからこそ、融通の利かないことも多いので、その点は理解しておくように!
新しいことにチャレンジしない
JTCは基本的に新しいことにチャレンジしません。これまでのやり方を根気よく守ろうとします。
現在はどの会社も、「時代の流れにあわせて、新しいことにチャレンジしていきます!」みたいな宣言をしているところが多いですが、実際に変わったところなんてほんの1部です。
ではなぜ新しい事にチャレンジしないのか?
考えられる理由としては、
- 安定した給料
- 意思決定の遅さ
- 上から目線の文化
まず、大企業は安定した給料が保障されています。
別に新たなことにチャレンジしなくても現状で満足でき、チャレンジすることで今の良い待遇が無くなってしまう可能性があるので、ほとんどの人は何も変えようとしません。
また、意思決定の遅さも要因の一つです。
何をするにしても、根回しや配慮が必要で、複雑な手続きを取らなければなりません。
出来るようになるころには、既にオワコンになっている可能性もあるくらいなので、ほとんどの人はそんなことにわざわざ時間を取ろうなんて思いません。
最後に、上から目線の文化も影響しているでしょう。
基本的に新規事業立ち上げのチームは「自分たちは大手企業なんだ!」とマウントを取りながら他の革新的な企業と接することが多く、協業がうまくいかないケースが多々あります。
また社内でも、新規立ち上げのチームはエリート社員が担当することが多いので、現場の事を鑑みず勝手に話を進めていって、現場と衝突するなんてことは日常茶飯事です。
このような理由でJTC企業は新しいことにチャレンジしない(できない)のです。
古臭い体質をぶっ壊したい!と意気込んでいる方が、数年後に転職していたというのはよくある話です。
古臭い体質は簡単には変えられません。
意気込んでいると干されてしまう可能性もあるのでご注意ください。
実際に働いて感じたメリット
仕事が出来なくても給料は増えていく
ここからは、私が実際にJTC企業で働いてみて良かったなと感じたポイントをお伝えしていきます。
まずはじめに、なんといっても大企業のメリットとしては「仕事ができなくても給料は増えていく」というところ。
仕事ができて役職持ちの人が年収1,000万円を超えることなんて大手では当たり前ですが、そういったエリートだけではなく、仕事ができない平社員でも世間の平均よりはるか上の年収をもらえます。
なんの役職もない平社員が、中小の部長クラスの年収を貰っているなんてことはよくある話ですし、ヘタすると中小の役員クラスの年収だったりすることも。
年収面という部分については非常に手厚く、普通に暮らしていく分には十分すぎるくらいです。
お金の心配をせず、それなりに裕福な暮らしができるのはJTC企業の特権ですね!
福利厚生が充実しており、年収以上に裕福な生活ができる
JTC企業の福利厚生はハンパないです。これがあるおかげで、年収以上に裕福な生活ができるのは間違いありません。
福利厚生の例を挙げるなら、以下のような感じです。
- 住宅手当
- 寮・社宅の利用
- 食事補助
- 保養所・レジャー施設の利用
- カフェテリアプラン
- 企業型DC
中小零細企業では決して享受することのできないすばらしい恩恵がJTC企業には沢山あります。
特に私が最高だと感じたのは家関係の福利厚生。
独身で寮に入る場合、月に5千円〜1万円の負担で生活することができます。
結婚して社宅に入る場合、家賃が10万~12万円するところを2~3万の負担で住めたりします。
また、旅行が好きな人であれば全国の直営保養所や提携している宿泊所を格安で利用できたりもするので非常におすすめ。
世間一般の半分くらいの費用負担で豪華な宿泊施設にとまることができるので、めちゃくちゃお得です。家族がいる方なら保養所を使えばかなり豪華な家族旅行にできるのは間違いありません。
制度をフル活用すれば、年収以上に裕福な生活ができることは間違いありません!
JTC企業の福利厚生はマジでハンパないですよ…(汗)
休みがとりやすく、スケジュールの調整がしやすい
JTCは休みがとりやすくてスケジュールの調整がしやすいです。
イレギュラーなことが起こらない限りはGWやお盆で10連休とかも普通に取れます。
また、中小企業とは違い、人もそれなりにいるので、マンパワー不足でなかなか休むことができないという状況にはならないでしょう。
というか、そういった状況の人がいれば、総務からその部門に対して注意喚起がきます。そしてそれを放置するとペナルティもあるので、無理やりにでも社員を休ませるようにするところもあります。
長時間労働が原因で社員に何かあれば世間から一気にたたかれるので、そうならないよう社員の労働時間には目を光らせてチェックしているのです。
最近はどこもコンプライアンスの意識が強くなっています。
特にJTC企業にとっては世間体を気にするところ多いので、休みについては問題なくとることができるでしょう。
実際に働いて感じたデメリット
常に配属ガチャ・上司ガチャの恐怖が付きまとう
これはどの企業も起こりうることなのですが、JTC企業は中小企業よりも配属ガチャ・上司ガチャの不安にさらされることが多くなるでしょう。
というのも、JTC企業はめちゃくちゃ転勤が多いからです。転勤でなくともジョブローテーションということで、他の部門に異動させられることなんてしょっちゅうあります。
そういった状況なので、誰と働くかは自分で選ぶことができません。基本は3年で上司がコロコロと入れ替わりますし、管理職でなくとも5~6年すればどこかに飛ばされます。
めちゃくちゃ人間関係も良好で超ホワイトな環境だったのに、パワハラ上司が転勤してきたことで一気にブラックになるなんてことは日常茶飯事。
逆もしかりで、今までブラックだったけど、まともな上司が配属されてきなのでマシになったということもあります。
私はこれがものすごくストレスでした。「パワハラ経理部長がやってきたらどうしよう…」「超ブラックな本社の税務Gに配属となったらどうしよう」といった心配が常日頃からありました。
JTC企業を目指している方はこういうデメリットもあるということを十分理解しておいてください。
人間関係がめんどくさい。変な奴が必ずいる
JTC企業に限った話ではありませんが、どちらかというとJTC企業の方が人間関係はめんどくさいし、変な奴がいる確率は高いと思います。
理由としては、JTC企業の社員数はめちゃくちゃ多いから。
人がたくさんいれば、人間関係は複雑になりめんどくさくなります。そして、変な奴とエンカウントする可能性が上がります。
実際にあったことなんですが、同じ部門のAさんとBさんがバチバチに仲が悪く、常にCさんが仲介しなければ仕事が回らないという状況がありました。
部門間においてもそういったことは普通にあります。Aさん宛ての案件なのに、直接しゃべりたくないからわざわざCさんに連絡をするようなやつもいます。
こういうガキ以下の行為が普通に行われており、それがなくなることはありません。すべての人が苦手な人・嫌いな人でも大人の対応ができればいいのですが、露骨に態度に出す幼稚園児がたくさんいます。
ほんま大企業の人間関係って、ものすごくめんどくさいですわ。
どこかしらで不正行為やハラスメントが行われている
コンプライアンスの意識が強まって、罰則のルールも厳しくなってきているので、昔よりかはマシになったかもしれません。
ただし、マシになっただけでゼロになることはありません。どこかしらで不正は行われており、まだまだハラスメントも横行しています。
JTC企業は規模が大きく、従業員の人数もめちゃくちゃ多いので、すべてを正確に管理・監督することなんてできません。
私がいたJTC企業は勝手に金券類を購入&売却したり、工具を勝手に売ったりして不正に金を得たりする人がいました(結局はバレましたが笑)
また、全員の前で罵声を上げるようなパワハラ上司や、外回りの営業中に同行していた若い女性社員とそのまま営業車でホテルに行ったなど、無茶苦茶なことがたくさんありました。
清廉潔白な会社なんてありません。
人が多ければ多いほど、何かしらの不正やハラスメントは絶対に存在します。
優良のJTC企業に入社するためには?
- 過去に不正を起こしていないかを徹底的に調べる
- 口コミやレビューサイトを利用して内部情報をリサーチする
- 大手企業の求人が多いサービスを利用する
JTC企業のメリット・デメリットをお伝えしましたが、中にはデメリットで紹介した内容がほとんどない超優良のホワイトJTCもあります。
そういう企業と出会うために、上の3つを実践するようにしてください。
特に、口コミやレビューサイトを利用して内部情報をリサーチするのは必ずやるように!
今は「転職会議」などで、実際にその企業で働いている人(働いていた人)の評価を見ることができます。
もし、同じ内容のレビューが3件以上あれば、そのことについては信憑性ありと判断してもよいでしょう。
世間一般には出回らない情報でも、口コミ&レビューサイトを利用すれば会社の内部情報を確認することができます。無料で使えるので、必ず使うようにしてくださいね。
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自分のキャリアに自信のある20代後半~30代の方であればビズリーチなどのスカウトサービスを使って、受け身で転職活動を進めていく感じでOKです。
おわりに|JTC企業の良し悪しを理解したうえで目指すかどうか判断しましょう
この記事では、JTC企業の特徴についてお伝えしました。
あらためて内容を整理すると、
<JTC企業の特徴>
- 年功序列
- トップダウンの意思決定
- 常に根回しや配慮が求められる
- 紙文化が根強く残っている
- 新しいことにチャレンジしない
<実際に働いて感じたメリット>
- 仕事が出来なくても給料は増えていく。
- 福利厚生が充実しており、年収以上に裕福な生活ができる。
- 休みが取りやすく、スケジュールの調整がしやすい。
<実際に働いて感じたデメリット>
- 常に配属ガチャ・上司ガチャの恐怖が付きまとう
- 人間関係がめんどくさい。変な奴は必ずいる
- どこかしらで不正行為やハラスメントが行われている
もしこれからJTC企業への入社を考えている方であれば、メリットだけではなく、デメリットの方についてもしっかりと理解しておくようにしてください。
そうしておかないと、「こんなはずではなかった…」と後悔してしまうでしょう。
世間一般的に見たらJTC企業へ入社できた人は勝ち組です。世間体もよく年収で不満に思うことはないでしょう。
ただ、中にはJTC企業の雰囲気が合わなくてメンタルを壊してしまう人も普通にいます。
自分が何を優先するのか?
そういった軸を明確にしたうえでJTC企業にチャレンジするかどうか決めてくださいね。